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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-62


(石垣が、国が。 策略を巡らすならば、
勝は、自分が少年の真実を伝えると、心に決めた。)

「どういう道を歩むのか。」

『FOTの、彼の存在を。 明らかにすれば、

何が起こるのか。』

『計り知れない。』

「彼を危険にさらすことになる。」

「だが・・。」

(勝は、牢獄の扉の前で、浴びた。 夏樹から発せられる、
“闇”の力を思い出し。 身震いした。)

「もう一度、この目で見たい。」

『政府の陰謀を暴き。 人々に危険を知らせる。』

『だが、それだけじゃね〜ぜ。』

「捉えられちまった、この俺も。」

「“闇”の魅力とやらに。」

(勝は、ひげの口元で、にやりと笑い。 熱く心を燃やした。)

「“闇”は排除するべきものか。」

「“雨宮夏樹”」

「興味深い、対象じゃねーか。」



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