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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-65


(翼の白く短い髪が、夕焼けに光った。)

「“闇化”を起こせない今。」

「奴らは、別の手段に出た。」

(翼は、能力者に。 FOTに応援を求めた。)

「鼻が曲がりそうな。 獣の匂いだぜ。」

(翼は、指先で、鼻をつまんで、ニヤケた。)

「警察が来るまで、ここを通すな。」

「食い殺されるぞ。」

(翼は、スーツを翻し、通りに背を向け。 部下の者たちを手配し。
付近を閉鎖させた。)

(想像出来ない脅威が、人々に迫っていることを。 石垣首相が率いる国は、
知らせようとしない。)

(人々を守るべき時に、人間か。 能力者か。)

(警察か。 裏社会の人間か。)

(こだわっては居られなかった。)

(人間と、能力者の垣根を越えて、
国を守ろうとしていた。)

ゴオォォォーッ

***



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