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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-66


「はっ!」

(静乃は、夕焼けに振り返り、北通りの方を見つめた。)

(空間通路に、歪みが生じている。)

「空間結合。」

(静乃は、右手で、端末を操り。 翼の居る現場に、空間を繋いだ。)

(静乃も含め、FOTは街を巡回していた。)

(夏樹の様子が気にかかり。 夕方から、街へ戻る夏樹を追い。)

(静乃も学校を離れ。 今日だけは、夏樹の傍に居ると、決めていた。)

「光くん、北通りへ。」

(静乃は、光に指示を出した。)

(本部や学校にある、FOT分室を離れても。
自身の居る場所であれば、どこでも。 異空間から機材を引き出し。
静乃は、空間を繋げる技術を身に着けた。)

(それは、よりメンバーの傍に居たい。 静乃の願いだった。)

『間近に居れば、もっと変化を肌で感じられる。』

『モニター越しでない、感覚で。 皆をサポート出来る。』

(静乃は、意識を研ぎ澄ませ。 肌に伝わる、異変を。
皆に伝えた。)

(異空間通路を渡る者は、FOTメンバーの他にも居た。)

「光くん、気を付けて。」



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