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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-70


(善は諦めず、菖蒲と静乃の前に、魔法陣を出現させたが。)

(静乃も、今までとは違っていた。)

「空間結合!」

(善の気配を前に、静乃はひるまず、ピンク色のネイルの指先を、
かざした。)

ピッ・・

ゴオォォォーッ

(静乃の周りに、空間を破り。 無数のケーブルが姿を現し。
静乃を守るように、しなやかな腕と、身体を包み込むと。)

(中空に、透明のモニターが現れ。 瞬時に、解析したデータを元に、
目の前に空間通路が開いた。)

【ガァァァァーッ!】

(魔法陣から現れた魔物は、同時に開いた空間通路から
静乃の前に舞い降りた、晃に捻じ伏せられた。)

ドッ・・!

(距離を置き、様子を見ていた善は、その様子に多少驚いたが、
すぐに鋭い目を細め、笑った。)

『何か、別の目的がある。』

(善の行動に、皆がそう感じていた。)

***

「何だ。」



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