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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter105 『風と共に』 105-89


「ふぅ〜・・。」

「俺達、影の者には。」

「眩しいこって。」

(翼は、視線で振り向き。 太陽に睨んだ。)

***

「夏樹、今は、無茶だ。」

「戻ろう。」

(桜ヶ丘から、通学路へ向かう夏樹の肩を。
ソラは強く掴んだ。)

「夏樹!」

「お前の気持ちは、分かる。」

「だけど、今は、クラスの奴らを刺激する。」

「善も。 風見市の中への、侵入を防ぐことは出来ない。」

「お前に、何かあってからじゃ、遅いんだ。」

(ソラは夏樹の肩を両手で掴み、立ち止まらせ、振り向かせた。)

「ソラ。」

「僕は、大丈夫だよ。」

(深い紺色の瞳が、ソラを見上げ。 その表情は、固い決意を表していた。)



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