HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter12 『届いた物』 12-8
キイッ
バタンッ
(扉を閉め、灰色のデスク前に、腰を下ろす。)
「ふぅ。」
「どれ、聖君からの秘密の調査願いね。」
ピリッ
(彩は、ネイルの指先で、封を破った。)
(それは、ただの手紙ではなかった。
開かれた瞬間。 手紙の紙面は、渦を描きながら、滑らかに回転した。)
コオッ
ポンッ
(手紙から、小さなメモリーが飛び出した。)
(手に取り、デスク上のパソコンに差し込む。)
ピピッ
「開いた。」
(彩は、画面を見つめた。)
「これは、風の軌跡・・?」
「夏樹君の風だわ。」
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