HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter12 『届いた物』 12-9


「結界内に、夏樹君の風の軌跡をたどる仕組みを、加えたのね。」

「道理で。 結界を張るのに時間が掛かっているわ。」

「・・気づかれないように、上手く組み込まれている。」

(彩は、腕を組み。 モニターを見つめた。)

「この分析は、静乃さんにはお願いできないわね。」

「あの子は・・、純粋だから。」

「さて、どうなっているかしら?」

カタタッ

ピッ ピピッ

(キーボードを操作し、解析装置にデータを移す。)

ピンッ

(画面には、夏樹が接触した、欠片の持ち主のデータが

映し出された。)

「・・夏樹君の風に触れてから、反応が顕著になっている。

接触した時点が最も高いわ・・。」

「この欠片の“闇”が発生する瞬間を捉えて・・。」

「実証を重ねることが出来れば・・。」

「答えは出る。」



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