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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter13 『闇と最初の小さな一粒』 13-11


(“闇”と、異空間が引き寄せられる重さに、身体を支え。
両足に力を込める。)

ピッ

(引き寄せられる空間だけでなく。 “闇”の重い圧力が、
夏樹をその場から、動けなくしていた。)

コォォッ

[「3・・。」]

(生み出した風が、足元から、身体に伝わり。

夏樹の上着をはためかせる。)

ピッ

(力強い潮風は、頬を打ち、深い紺色の髪をなびかせた。)

サァァッ

(男性にとっては、ここは、お決まりのジョギングコースで。
噴水の手前を、広い公園の折り返し地点にしているのだ。)

「はっ、はっ・・。」

(ジョギングウェアに身を包んだ。 男性は、異変に気付かず。 軽快に走り
夏樹に気づかないまま、背を向けた。)

[「2・・。」]

ググンッ

(異空間が引き寄せられる。)



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