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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter13 『闇と最初の小さな一粒』 13-12
「はっ!」
(夏樹は、紺色の瞳を大きく見開いた。)
[「1・・。」]
「・・“闇”だ・・!」
(強く伸ばした左手を、空間を切るように、
振り切る。)
シュンッ
[「・・空間結合完了。」]
(静乃の録音音声が告げた。)
ゴオオッ
(夏樹は、気づかぬ間に、男性を異空間へ引き寄せた。)
(元の景色と変わらぬ、その異空間に気づかず。 男性が帰り道へ
走り出そうとした時。)
(それは起こった。)
・・ドンッ!
(ランニングシューズの足元から、突然。 間欠泉の様に、黒い泉が噴き上がり、
男性の身体を一瞬で包み込む。)
ドォォーンッ!
「あっ・・!」
(男性が声を発する前に、辺りは黒いうねりに包まれた。)
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