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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter13 『闇と最初の小さな一粒』 13-18


シュンッ

(空間移動が解かれ、そこは、元の噴水広場に戻った。)

(“闇”の舞い落ちたその場所には、先ほどの男性が、仰向けに横たわっている。)

「はぁっ。」

「・・、まずまずの大きさだったけど。 なかなか手強いな。」

(地上に降り立った夏樹は、息を整えた。)

(今はただの水滴に変わった、“闇”の滴を無数に浴びて。
雨に降られた様に濡れていた。)

(緊張が解け、息をつく。)

「ふぅっ。」

(濡れたワイシャツと、紺色の前髪からしたたる滴を片手で振りはらい。
握ったままの右手を、そっと開いた。)

「これで、一つか。」

(開いた夏樹の真っ白な右手に、一粒の。 七色に光るダイヤモンドの様な
欠片が、握られていた。)

***







『闇と最初の小さな一粒』
Chapter13 End

Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ



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