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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter14 『窓際の席』 14-1
「ん・・んん?」
(噴水の前に横たわる男性は、意識を取り戻し目覚めた。)
「あれ? 俺、どうしたのかな?」
(戸惑う男性に、夏樹は、手を差し伸べた。)
「大丈夫ですか? 今日は少し、暑いので、
水分補給をしてから、走った方がいいでしょうね。」
(夏樹は、男性が走りつかれてしゃがみ込んだのを助けた様に振る舞った。)
「ああ。 そうだな、すみません。 どうもありがとう。」
「・・って、冷たっ!」
(男性は、差し出された夏樹の手を取り、冷たさに驚き思わず手を離した。)
「あ・・。」
(夏樹は、手を差し伸べたことを後悔した。)
(男性は、去り際に。 改めて夏樹を見て、一言添えた。)
「きみも、暑いからって、まだ噴水に飛び込むのは気が早いよ。」
「じゃあ。」
(男性は、笑顔で走り去った。)
「・・、そうですね。 どうも。」
(夏樹はなんだか、こんなところで水浸しになっている自分に
情けない気持ちになった。)
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