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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter13 『闇と最初の小さな一粒』 13-7


「頼んだぞ。」

(菖蒲は、運転席から。 助手席に身体を向けた。)

「はい、畏まりました。

お気をつけて、行ってらっしゃいませ。」

(車内から、見送るのは、立場が逆だが。)

(白の、夏樹は大丈夫だという言葉と、夏樹の笑顔を、菖蒲は信じる事にした。)

「・・頼もしい〜・・ご主人様だねぇ〜・・。 菖蒲ちゃん・・。」

「僕の〜・・、助けは〜・・。 いらないかも〜・・しれないなぁ・・。」

(コンビニで買ったミルクを飲み、白は笑顔でつぶやいた。)

***

「もう少し先へ、進んでみるか。」

(夏樹は、森林公園へ続く道を歩き始めた。)

(両脇に茂る木々の間を抜け、遠く。 噴水の広場があるのが見えた。)

『あの場所が、気になる。』

『・・、気配が流れてくる様だ・・。』

(夏樹は、歩き出した。)

***

「夏樹様の近くに、“闇”の気配がありますね。」



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