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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter13 『闇と最初の小さな一粒』 13-8


「そうだねぇ〜・・。」

「良かった〜・・。 この公園〜・・。 噴水があるよ〜・・菖蒲ちゃ〜ん・・。」

「え?」

「ええ、その様ですね。」

(モニターを見ていた菖蒲は、言いながら。 後部座席にいる白の手元を見た。)

(菖蒲は、白に頼まれて。 先ほど、コンビニで、パンとミネラルウォーターの
ペットボトルを買ってきた。)

「そうか・・。 白さん、本当は、お水を買いたかったのですね。」

「生み出すまでには、睡眠が足りていらっしゃらないでしょうから。」

(ミラー越しに、菖蒲は微笑んだ。)

「あと〜・・ちょっとね〜・・。」

(白は、気だるそうにミルクを飲んだ。)

「生み出すのは〜・・無理だけど〜・・。 手元にあれば〜・・

使えるから〜・・。」

『夏樹様は、気づいてらっしゃった。』

(夏樹は、白の睡眠が力を生み出すまでに十分足りていないと、気づいていた。)

「まったく、私たちは、護衛で来てるのかなんだか。 分かりませんね。」

(菖蒲は苦笑した。)

「傍に〜・・いれば〜・・。 力になれるよ〜・・。」



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