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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter14 『窓際の席』 14-11
「ちびじゃないよ。 たんぽぽ。
わたし、たんぽぽっていうの。」
(蒲公英は、軽やかに。 肩ほどの、薄いベージュ色の髪を揺らし。
数馬に微笑んだ。)
「オレのそばによるなよっ。」
「オレは、たいへんな、プロジェクトにかかわっているんだからなっ。」
(数馬は、蒲公英の前で、もったいぶって、腕組みした。)
「プロじぇく・・?」
(蒲公英が首をかしげる。)
「あぶない目にあいたくなかったら、近づくなってことっ。」
(数馬は、蒲公英を押しのけて、
ベランダから教室に戻った。)
「数馬くん。 お休み時間だから、
たんぽぽが、お教室の中。 あんないしてあげるよ〜。」
「数馬くんっ?」
(数馬は、教室からすぐに廊下に出て、
どんどん歩いて行った。)
タッタッタッ
(廊下を行き過ぎ。 隣の建物への連絡通路を渡る。)
「夏っちゃんが、どんな“闇”と出会ったのか、静乃っちなら、しってる。」
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