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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter14 『窓際の席』 14-13


「たんぽぽ!」

(数馬は仰天した。)

「あっ、数馬くん。 はじめて、名前でよんでくれた。」

(蒲公英は、嬉しそうに笑った。)

「むうっ。」

「くすくすっ。 良かったじゃない、数馬くん。 もうお友達が

出来たのね。」

「仲良くしてあげて。」

「はいっ! せんせい。」

(蒲公英は、手を上げた。)

「さあさあ、教室にお戻りなさい。」

「ちぇっ。 静乃っちの、ケチ〜。」

「いまの先生、しずのっちせんせいっていうの?」

(ふてくされた数馬と一緒に、笑顔の蒲公英が戻って行った。)

「やれやれ。」

(静乃は、二人を見送ると。 ふと思い出した。)

「そうだわ、夏樹くんにも、希望の席を聞いておこうかしら?」

ピピッ



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