HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter14 『窓際の席』 14-15
(静乃は、三人にウインクした。)
「きゃ〜っ、やったね!」
(佐織が声をあげた。)
ガラッ
「何だよ。 佐織。 オレの隣が良いのか?」
(突然教室から、女子三人の会話に、割って入る男子がいる。)
(佐織より背が高い男の子は。 短い茶色の髪に、制服を雑に着こなし。
見るからに体育会系で、明るく。
良く日に焼け、スポーツをしている人の香りがした。)
「何よっ、駆っ! 今は、秘密の密談中よっ。」
「男子は入って来ないで。」
(佐織は、クラス内で。 唯一自分より背の高い駆に、肘でどついた。)
「あっはっはっ! 密談にしては、声がデカイだろっ!」
「オレを一番後ろの席にしてくれ。 背がでかいから。 という名目で、
ほんとは、たまに寝たいからだ。」
「くすくすっ。 駆君ったら。」
(思わずチイが笑った。)
「くすすっ。 先生に言うなんて、勇気あるね?」
(紫苑も笑った。)
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』