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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter15 『百聞は一見にしかず』 15-3


「え?」

(三笠の早とちりに、誠司は驚いた。)

「これまでの、市長のご活躍を。 妬んだ者の仕業でございましょう!」

「春日殿が来られてから、我が市は、格段に発展してまいりました。」

「・・と同時に、市民のあらゆる要望を

聞きまくる春日殿のおかげで、私も、パンク寸前まで忙しくなりっ・・。」

「・・あっ、いえ。 私のことは良いのですがっ。」

(三笠が、まくし立てるので、
誠司は反論できずにいた。)

「あの・・、三笠さん。 落ち着いてください。」

「落ち着いてなんて、いられますかっ!」

「これは、風見市へのっ。 いえ、市長への挑戦ですぞっ!」

(誠司が、なだめようとしても。 三笠は、聞く耳を持たなかった。)

「違いますよ。 これは、FOTの・・。」

(三笠は、つま先立ち、勢い良く、誠司の言葉を遮った。)

「FOT! FOT・・とは、まさか! 本当に有るわけではございませんっ。」

(誠司は、落ち着かせようと。 三笠の肩に触れた。)

「大丈夫ですよ。 これは、僕への陰謀ではありません。」



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