HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter16 『触れてはいけないもの』 16-12


「何?」

(問いかけに、晃は驚いた。)

(聖が、急にいつもの笑顔に戻り。 微笑みかける。)

「ふふっ。」

「艶ちゃんは。

時宗君に、良く似ている。」

(晃の瞳が見開いた。)

「・・!」

「お前っ・・何をっ!?」

(晃は、聖に返すべき言葉を。 投げつけたい、思いつく限りの暴言を、
飲み込んだ。)

「俺は・・。」

「お前の無神経さに、腹が立つ。」

「思い付きで、言いたい事を言うのをやめろ。」

「お前のそういうところが。

一番嫌いだ。」

(苛立ち。 晃は、屋上の中程へ歩き出した。)

「くすくすっ。」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ