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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter16 『触れてはいけないもの』 16-4


(それは、夏樹の腕時計の、空間誘導システムが作動した事を
意味していた。)

「・・夏っちゃん。

派手にがんばってくれてるね。」

(聖は、屋上のフェンスに両肘をつき。 満足そうに微笑んだ。)

ザァァァッ

(夏樹が、別空間へ移動した方角から。
聖のもとへ、強い風が届く。)

「くっくっ。」

「お前も頑張れって、言われている気がする。」

「こんなに動かれたんじゃ。 僕らが結界を整備するのに

間に合わないなぁ。 後ろから、責付かれているようだ。」

(聖は、金色の瞳を揺らめかせ。 流れる銀色の前髪が、
潮風に打たれるのを心地よく感じた。)

(背後に立つ。 晃は、フェンスにもたれる聖に近づいた。)

「分かっているなら、さっさと働け。 さぼるんじゃない。」

(晃は、聖の隣に立った。)



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