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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter17 『面影』 17-11


「はっはっ。」

(剛は、豪快に笑った。)

(部屋は、どこも焼け焦げてはいなかった。)

「・・無礼者め・・。」

(艶は、まだ冷めやらぬ炎を瞳の奥に宿し。 床に伏せている三笠を
見つめた。)

「この街は、見えない脅威にさらされています・・。」

(誠司は、艶に改めて紅茶を差し出し、
静かに。 艶と剛を見た。)

「僕達だけでは、守りきれません。」

「どうか、力を貸して下さい。」

「まかせておけよ!」

(剛は、笑顔で応えた。)

「僕達を守って下さる事で。

あなた方を、辛い環境に置いてしまうやもしれません。」

「人は、初めて出会うものを、受け入れるのが難しいです。」

「僕は・・。 この街が。 能力者の方々や、関わる人々が、

受け入れられる場所であってほしいと願っています。」

「ふむ。 時間はかかりそうじゃな。」



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