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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter17 『面影』 17-13
「・・きっと、今も。」
(誠司は、遠い記憶の。
小さな、深い紺色の瞳を思い出した。)
「“闇”を無くしたいという事と、同じくらいに。
僕は、そんな世界を作りたいと思っています。」
「今は、私一人でも。」
「必ず、世界は変わってゆきます。」
(誠司は、優しい瞳で微笑んだ。)
***
バタンッ
(市長室のドアが閉まり。 二人の能力者は、その場を去った。)
(室内に残った三笠は、やっと心からほっとした。)
「・・市長。 このバッジをもらってしまった限り・・。
どうやら私も、逃れられない運命ですなぁ・・。」
(テーブルの上のお茶を片づけながら。
三笠は、自分の茶色のスーツに留められた、小さなピンバッジを見た。)
(赤い片羽根に。 Secrecyの文字が刻まれている。)
(それは、関係者に配られる。 最低限度の記憶保持許可を意味していた。)
「その様ですね。」
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