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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter17 『面影』 17-3
(ぎゅっと、剛の上着をつかんだまま。)
(艶やかなストレートの黒髪が、僅かに揺れ。
真っ赤なワンピースに、深紅のリボン。)
(リボンには、FOT No.5と描かれている。)
「あなたも、FOTのメンバーなのですね。」
(一言も発しない艶に、誠司は。
自分の娘の、蒲公英に話すように。 膝をつき。 同じ高さに
視線を合わせた。)
「・・。」
(近づいた誠司に、艶が驚いた。)
(誠司は、優しく微笑んだ。)
「お会いできて、嬉しいです。」
「僕と《友達》になっていただけませんか?」
(誠司の言葉に、艶の、大きな瞳が見開く。)
「お主、《Friend》を持っているのか・・?」
(艶は、誠司の、青色のスーツの襟元へ
視線を移した。)
(襟元に、小さな
ピンバッジが留められている。)
(ピンバッジには、赤い片羽根と。 Friendの文字が刻まれている。)
「はい。 僕は、聖さんの
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