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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter18 『刷り込み』 18-2


「白さん・・。

ご自分の部屋と、お変わりないご様子にお見受けしますが?」

(菖蒲は、ミラー越しに、後部座席で寝息を立てる白に
あきれた。)

ピルルルッ

(ドライバー席のモニターが、静乃からの呼び出し音に点滅した。)

「ん?」

(夏樹が振り向く。)

「静乃さんからです。

まだ、“闇”の反応は起こっていませんが。

何でしょう?」

ピッ

(菖蒲は、白手袋の指先で、ボタンを押し。
応答した。)

「菖蒲です。」

[「FOT分室、オペレーター静乃です。」]

「どうしました? 静乃さん。」

(モニターに、分室の職員室が映し出された。)

[「菖蒲くん。 今、小町通りへ向かっているところ?」]



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