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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter18 『刷り込み』 18-9


(橘は、微笑んだ。)

「いきなり爆発しないだろうな?」

「まさか。」

(菖蒲も、四角い黒縁眼鏡の奥で微笑んだ。)

(夏樹は、警戒しながら、膝の上に乗せた小箱の。
金色のリボンを解いた。)

シュルッ

「ピイッ」

(箱の中には、小さな黄色い。
ひよこが居た。)

「はっ!?」

「・・何だ。 これ・・。」

(夏樹は、茫然とし、手の中で鳴く。
小さなひよこを見た。)

(ふかふかの毛並みの、黄色いひよこは。
小さなくちばしで、夏樹に向かい。 可愛らしく鳴いた。)

「ピヨッ ピヨッ」

(橘は、表情を無くした夏樹を見て。
楽しげに微笑み、説明を加えた。)

「聖様と静乃様が開発された。

試作段階の。 空間融合機。 ひよこちゃん1号、でございます。」



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