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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter20 『迷子』 20-12


菖蒲の胸元を示唆するように。 自分の胸元を指した。)

(いつも目にしているせいで、少しの変化にも気づいてしまったのだ。)

「あっ・・、いえ。

その。 隣にいらしたお嬢様が・・。」

(菖蒲がふと、自分の行動を思い返し。 どぎまぎした。)

「はっ?」

(夏樹が、信じられないという声を出した。)

「隣にいた・・って、菖蒲・・。」

「むやみに外部と接触したら

いけないんじゃなかったか?」

「すっ、すみませんつい・・。

結界の中でしたので・・。」

(菖蒲の言い訳に、白が合いの手を入れた。)

「・・スイーツに〜・・夢中〜でしたので〜・・。」

「ちっ、違いますっ!」

(夏樹は、その時。

もう一つ。 その場から無くなっているものに。

気づいた。)



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