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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter22 『雪の中の幻』 22-11
(夏樹の左腕が、何かで、強く。 圧迫された。)
「・・!」
(腕に、ピンクのハンカチが巻かれる。)
(いつの間にか、目を開けていた紫苑が。
夏樹の目を、大きな、茶色の瞳で見つめていた。)
「大丈夫・・?」
「・・ひどいケガ・・。///」
(紫苑の真っ直ぐな茶色の瞳は、心から夏樹のことを心配していた。)
「ははっ、大丈夫。
・・僕が、鈍くさかったからだよ。」
(けして大丈夫ではなかったが、夏樹は笑った。)
(紫苑は、持っていたかわいらしいピンクのハンカチで
夏樹の左腕を、縛ってくれていた。)
(傷の痛みが、和らいだような気がした。)
「・・出来れば、目を閉じていて。」
「見ない方が良い・・。」
「(こくっ、こくっ)」
(紫苑は、大きく頷くと。 ぎゅっと夏樹の胸に掴まった。)
「・・・。」
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