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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter22 『雪の中の幻』 22-18


夏樹の温かさを感じていた。)

『大丈夫・・。』

『きっと、帰れるわ・・。』

『一人じゃ、ないもの。』

(紫苑は、赤い大きなリボンの奥で、高鳴る胸の鼓動を感じ。
黒く渦巻く“闇”から、視線を離さなかった。)

「わたしも、逃げないから。」

(紫苑は、蒼白な夏樹の顔を見上げた。)

「うん。」

(紫苑の瞳の先には。 巻き起こる風と。 すぐ側で、輝く。
強い、紺色の瞳があった。)

カチッ

バーンッ・・!!

「!」

(紫苑は、その時。 突然、耳に響く。 大きな音に振り向いた。
まるで空間を切り裂くような。

辺りに響く。 鋭い銃声が、聞こえた。)







『雪の中の幻』
Chapter22 End

Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ



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