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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter23 『温度差』 23-4


「彩には、FOTの側にいてもらう。」

「嘘をついたとして、彩のつく嘘など、聖には通用せん。」

「情報を伝え。 味方に付ける方が、得策だ。

心配はいらない。」

「聖は、我々に近い。

彩の報告を受け、“欠片”の可能性を知っているからだ。

そうやって、共に協力することが最善だろうが?」

(能力者さえも恐れない、首相の言葉に。
重役たちは、感じ入った。)

「・・利用する・・。 という事でしょうか?」

(聖を間近に見た事のある、重役の一人が、
恐れながら呟いた。)

「協力・・だよ。」

「君も、能力者を雇っているのだろう?」

「“欠片”の価値に気付く者が、現れるのは、

時間の問題だろう。

FOTが居れば。 我々が、他の能力者から、身を守るためにもなるからな。」

「しかし・・。」



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