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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter24 『選択』 24-11


どうしてひよこが夏っちゃん以外に反応したか。」

「どうしてかな?」

(聖は金色の瞳を煌めかせた。)

「・・さぁ?」

「見ての通り。

この様子だ、彼女は見てない。」

(夏樹の言い訳は、苦しかった。
それでも聖は、夏樹が何と言うか、
見守ることにした。)

「へえ。

異空間に、意識を持ったまま。 入ったのに?」

「・・だけど。」

(聖の言う通りで。 夏樹には、説得する方法が、
思いつかなかった。)

『理由なんて、思いつかない。』

『だけど。 ダメだ。』

(夏樹の意志は、固い。)

「夏っちゃん。

彼女は、“闇”を見ている。」



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