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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter24 『選択』 24-7


『まいったな・・。 来るのが早い。』

『“闇”と出会った時の聖には・・。

なるべく近づきたくないのに・・。』

(聖の目は微笑んでいたが。
誰も、逆らえない、
不思議な威圧感を。 感じさせた。)

(先程の“闇”の存在さえも、
打ち消すほどの。
自分たちを捉えて離さない、強い気配に。
夏樹は戸惑った。)

「別に、

怒っているわけじゃないよ。」

「夏っちゃん。」

(次第に。 目の前に来た聖は。 うつむく深い。 紺色の瞳を捉え。
金色の瞳を嬉しそうに揺らす。)

「どうして、自分だけで

解決しようとするの?」

(何も言わず、立ち止まったままの夏樹の。
すぐ目の前で、
眩しく輝く金色の瞳は。
戸惑う夏樹の。 紺色の瞳を見つめた。)

「・・え?」

(夏樹は、顔を上げ、聖を見た。)



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