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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter24 『選択』 24-9


「くっくっ。

たまには、頼ってくれても良いんだよ。」

「・・酷い怪我だな。

彩君に診てもらわないと。」

(聖は、心配していたが。
夏樹は、聖がどこかからかおうとしているのを察した。)

「どれ、見せてごらん?」

(聖は、腕を伸ばし。
傷ついた左腕に触れようとした。)

「・・っ。」

(夏樹はそこで、事の発端を思い出し。
聖から距離を置き、離れた。)

「誰の・・!

誰のせいだと、思ってるんだよっ!!」

「何なんだ!

あの、ひよこはっ・・!」

(そこで、聖も、ひよこの存在を思い出し。
夏樹の後ろに視線を移した。)

「ピヨッ」

(いまだ、顔を上げない。 紫苑の茶色いプリーツスカートに。



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