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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter26 『予感』 26-13


ピルルルッ

(千波を追いかけるべきか、一瞬迷った後。
メイは、受話器を取った。)

「・・はい。 メイでございます。」

[「メイか。 千波は居るか?」]

(電話の向こうで、深い男性の声がした。)

「晃様っ!」

(声の主は、晃だった。)

「(ほっ。)」

「今、千波様は。 夏樹様のお部屋に・・。」

[「くっ。 本当だな。

あいつの言う通り。 連絡する必要は、無い様だ。」]

(晃は、通信機の向こうで微笑んだ。)

「え?」

[「メイ、悪いが。 千波と荷造りを手伝ってくれ。」]

[「取り急ぎ、簡単で良い。

一晩過ごせるくらいの。」]

「・・はい?」



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