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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter27 『我がまま』 27-15


「みんなが心配したら、どうするの?」

(静乃は、両手を腰にあて、
怒った様子をして見せたが。)

(数馬は平気で、ウキウキと飛び跳ねた。)

「へっいきだも〜ん!」

(飛び跳ねる度、カラフルな服に付いた、バッジがカチャカチャと鳴る。)

(茶色のふわふわした髪が可愛らしく、揺れる。)

(スニーカーにカラフルな半ズボン。 数馬は、制服を完全にアレンジし。
お気に入りの帽子も、いつでもかぶっていた。)

「これっ、つけてればっ。

迷子にならないって。 聖が言ってた!」

(帽子についた、いくつかのピンバッジの中に、FOT No.8と刻まれた小さな赤い
バッジがあった。)

「だからってねぇ、

夏樹くんに遊んでもらえないからって。

わたしの周りで遊ばない・・の・・。」

(静乃の言葉は、途中で途切れた。)

(静乃の、視線の先は、数馬の向こう側。
パソコン画面を覗き込み。

指を差す、もう一人の小さな人影に向けられた。)



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