HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter27 『我がまま』 27-16
(教員机の下から。 ひょっこりと顔をだす、蒲公英がいた。)
「わ〜っ。
きれいだね〜。」
(紺色のプリーツワンピースは可愛らしく。 襟元には、赤いリボン。
肩ほどの長さの、薄いベージュ色の髪。
右横の髪にとめた、青い小鳥型の髪飾りが揺れる。)
『簡単に。 メンバー以外は入れないのに、
どうしてっ・・。』
(静乃は動揺した。)
(かわいい指先が。
パソコンのデスクトップに映し出される、FOTの紋章を指す。)
「数馬くん。」
「赤い鳥さん、きれいだね〜。」
(蒲公英の声に、数馬が驚いて振り向いた。)
「はっ!
ちびっ!」
「なんでっ、ついて来たんだよっ!」
(慌てる数馬を余所に、蒲公英は自信ありげにモニターを指さした。)
「たんぽぽ。 ママにローマ字ならってるから、
これしってるよ〜。」
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』