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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter27 『我がまま』 27-4


(金色の瞳の問いかけに、
夏樹は、思いを巡らせた。)

「責任って・・、

一番無責任な人に、言われたくないな。」

「夏っちゃん。

立派な法律違反なんだよ?

ただで済むと思っているの。」

(夏樹は、嫌な予感がしながら。
出来れば聞きたくない。 聖が下す決断に、身構え。
両手で、疲れ切った白い頬を覆った。)

「・・どうすれば良い?」

(うつむき、頬を覆い、
視線だけ、深い紺色の瞳が聖に向いた。)

「記憶を消去しないのであれば、

監視をつける必要がある。」

「それが、僕が国と協議した、最低限の譲歩ラインだ。

国の連中は、情報を漏らす事を良しとしない。」

(聖の言葉に、夏樹は表情を固くした。)

「・・監視?」

「まさか・・、本部の。 僕の周りにいる。 黒服の執事達を?」



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