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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter27 『我がまま』 27-5


「・・そんなの、ダメだ。」

「ほんとに、息が詰まる。」

「他のメンバーは、気にしていないみたいだけど。

僕は、苦手だ。」

「誰だって、あんなの耐えられないよ。」

(誰でも、そうかもしれないが。
まるで、何かのトラウマがあるかの様に、
夏樹は、四方から。 強い、冷たい視線を浴びせられる事に。
一際、恐怖を感じた。)

「それに、どうやって。

彼女の周りに、配置するのさ?」

「それこそ不自然だ。」

(考え込む夏樹に、聖は、軽やかに微笑んだ。)

「夏っちゃん。

何しろ、突然の事だっただろう?

だから、上の連中は。 当然、奴らを配置すると思い込んでいるが、

幸い、契約書にその事を明記しなかった。」

「?」

「だから?」

(夏樹は、聖の金色の瞳を見つめた。)



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