HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter28 『姉弟』 28-13


「ふふっ。

そんな事良いのよ。 それよりv そっちの子が、例の女の子ね。」

(千波は、菖蒲の腕の中の少女を見つめた。)

「かわい〜いv 誰ちゃんって言うのかな?」

(千波の問いかけに、
夏樹は、ふと気付いた。)

「ああ。 そういえば、

名前聞いてないな。」

パタパタパタッ

(階段を駆け下りてくる、メイの靴音に。
千波が振り返った。)

「メイちゃんv 支度出来た?」

「はい!

千波様。 どうぞお部屋に。」

「夏樹様! お帰りなさいませっ。」

(ピンクのフリルの服に、白いレースのカチューシャ。)
(胸元と、腰に、こぼれるほど大きなリボンと。 両脇に揺れる、
三つ編みリングの髪が可愛らしい。)

(メイは、無事に戻った夏樹の姿を見て。
見る見るうちに、頬を紅潮させた。)

「ああ、ただいま。



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ