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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter28 『姉弟』 28-9


「夏樹さんの、専属執事さんなんですよね?」

(きらきらした真紀の瞳は、まったく悪気が無く。
ただ、純粋な興味で輝いていた。)

「えっ、ええ・・。

まぁ。 はい。 左様でございます。」

「こうして、ずっとご一緒にいるのですか?」

「え? ええ、・・はい。」

(菖蒲が、全く話を切りあげる様子が無いので、
横目で見ながら。 夏樹は、いらいらして来た。)

「外出の時も?」

「そ、そうですね。」

「ご飯の時も?」

「え、ええ・・はい。 大体は。」

「寝る時も?」

バッ

「うっ・・!」

(菖蒲は、急に、襟元を後ろに引かれ、
窒息しかけた。)

「悪いけど、時間が無いから。」



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