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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter30 『交換条件』 30-15


(誠司は、携帯を。 橘の白手袋の手に手渡した。)

「もしもし。

お電話代わりました。

桜様、御無沙汰しております。

私、橘でございます。」

[「・・!」]

[「まぁっ、橘さん・・!?

お久しぶりです。 どうして、誠司さんの携帯に・・?」]

(電話の向こうで、桜は驚いていた。)

「訳ありまして。

お嬢様をお二方とも、FOTでお預かりしております。」

[「え?」]

(桜はどういう事かと、一瞬戸惑った。)

「ご心配をおかけし、申し訳ございません。」

「これは、誘拐ではございませんので、ご安心を。」

[「・・??」]

「・・そういう事でしたか。」

(横で、会話を聞いていた誠司が、事情を理解した。)



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