HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter30 『交換条件』 30-20
「僕が、《友達》だからと言って、
君を裏切らない保証は、無いのに・・。」
(聖は、金色の瞳を細めて僅かに微笑んだ。)
「僕の側には、橘が居る。」
「君の出方次第では、いつでも《Friend》を取り消し。 記憶を操作できるんだよ。」
「誠司君・・。
橘が言った言葉を聞いていなかったのかい?」
「君の大切なお嬢さん方は
二人とも。 僕の手中にある。」
「国の連中と同じように、
少しは、僕を警戒した方が良いと。
思わないか?」
(聖の言葉を聞いていた誠司が、微笑んだ。)
「・・思いませんよ。」
「あなたこそ、もっと素直になった方が良い。」
「何か、僕に頼みたい事があるんですね?」
(誠司の平然とした様子に。
聖は、ため息をついた。)
「君は、全くからかい甲斐が無いね・・。」
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』