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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter30 『交換条件』 30-4


(菖蒲は、顔を上げた。)

「菖蒲が居ると。

僕は、僕らしく居られるよ。」

『・・!』

(菖蒲は、思っても見なかった意外な言葉に驚いた。)

「あんまり言いたくないけど・・。」

「聖に意見するのとか、

ほんとは、僕だって勇気が要るんだ。」

「昔、聖に歯向かって。

どこかの空間から、帰って来なかった人とか

何人も知ってるし。」

(菖蒲は、少々青ざめた。)

「・・左様ですか・・。」

「そうだよ。」

「とにかく、何も。 気にする事ない。」

(そう言って笑う夏樹に、菖蒲は心から感謝した。)

『・・!///』

「すみません、夏樹様。 努力精進致しますので。 今後とも、宜しくお願い致します。」



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