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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter30 『交換条件』 30-6


「はい。

左様でございます。」

「今回の件、晃様も助言して下さったそうです。」

「晃さんが・・。」

(夏樹は、駆けつけてくれた晃に、礼も言わなかった事を
思い出した。)

「夏樹様は、もう子供じゃないのですから。

《Friend》を渡しても、良いだろうと。」

(菖蒲の言葉に、夏樹は驚いた。)

『《Friend》は、記憶の保持とともに、

FOTのメンバーと接触を許される許可の証のピンバッジの事だ。』

『かつて、僕がまだ小さかった頃・・。

僕は、その小さなピンバッジの存在を知り。

一度だけ、聖に願った事があった。』

「・・そうか。」

『もちろん、その時は、

到底叶うはずのない事だったのだが・・。』

『きっと、その時のことを、



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