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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter30 『交換条件』 30-7


晃さんは、気に掛けてくれていたんだ。』

(夏樹は、心配してくれていた晃に、
申し訳ない事をしたと思った。)

(夏樹は、赤い片羽根と共に。 Friendの文字が刻まれている。

小さな、ピンバッジを思い出した。)

「VIPの《Friend》は、私たちとはまた違います。」

「紫苑様の記憶を保持出来るように、

取り計らうのは。 簡単な事ではなかっただろうと、思います。」

(菖蒲の言葉に、夏樹は自分の事に精一杯で。
まだまだ自分が未熟なのだと実感した。)

「菖蒲。

時雨に悪い事したな。」

(夏樹の言葉に、菖蒲は怒った表情をしてみせた。)

「いいえ。 それはそれ、

時雨さんが口悪く、乱暴な事は。

また別の話です。」

「ははっ。」

「閉めますよ。」

「ああ。」



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