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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter31 『交渉』 31-13


「ところで、千波さんに関しては・・。」

(誠司が、気になっていた事を尋ねた。)

「安心して良い。 千波ちゃんの記憶は、操作していないよ。」

「千波ちゃんは、あの場に居なかったから。

おそらく、夏っちゃんの意識を通して。

何かが起こった事は感じただろうが・・。」

「あの子は、

夏っちゃんの事を察して。

自分も、同じ様に。 思い出を、心に仕舞い留めていてくれている。」

(誠司は、千波の優しさを思った。)

「夏樹君の意識と、繋がっている・・。

という事でしょうか?」

「それは、千波さんにとって、

危険な事では、ありませんか?」

(誠司は、弟思いの千波の事を案じた。)

「千波ちゃんには、

意識をセーブ出来るように。 そうとは伝えずに、制御装置を

渡してあるからね。」



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