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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter32 『柔軟』 32-1


***

「まぁ! 本当に? 誠司さん・・」

「それじゃあ・・。」

(桜は明るい光の中のキッチンで、ピンク色の携帯を片手に
電話の向こうの誠司の言葉に、驚いていた。)

(桜が、何か言おうとした時。 玄関の方から、
車の音が聞こえた。)

ブブンッ

バタンッ

「・・っ、大変っ! もう来たのかしら?」

「どうしましょうっ・・。 お夕飯・・、

4人分しか、用意してないわっ。」

カチャンッ

(小さな桜のストラップが、ピンクの携帯に揺れた。)

パタタッ

(桜は携帯を、隣のダイニングテーブルに放りだすと
急いで玄関へ向かった。)

***

バタンッ

「はぁ・・。」



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