HOMENovel

Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter33 『紺色の瞳』 33-11


「それで、家まで一緒に帰ったの。」

(紫苑は、可愛らしい部屋着に着替え、丸いクッションを抱えながら、
佐織に電話していた。)

[「何!? 男の子ですって。」]

[「あっそう! わたしとチイより大事だったってわけね。」]

(佐織が電話の向こうで、拗ねて見せた。)

「ふふっ。 違うもん〜。

でも、しばらく帰れなかったの。 ほんとよ?

ごめんね。」

(紫苑は、夏樹の居る部屋と、全く同じタイプの部屋に居た。)

(ただ、間取りは同じだったが、
紫苑の部屋は。 女の子らしい小物であふれていた。)

(ソファーの代わりにカーペットが敷かれ。 小さなテーブルが置かれている。)

(ベッドと仕切られる、可動式の棚は。 書庫ではなく、クローゼットになっていた。)

(左側の壁には、小さな絵がいくつも飾られていた。)

(小物や、きらきらした飾りが、壁や天井からぶら下がっている。)

[「良いわよ。 もう〜。 それより!」]

[「どんな? どんな〜?」]

「んん〜っ。/// 佐織ちゃんの、タイプじゃない?かもしれない・・?」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ