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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter33 『紺色の瞳』 33-2


小さな部屋で。 斜めになっている天井が、変わった造りで、まるで小さな
屋根裏部屋風に見えた。)

(家の表側に面して、四角い小さな窓がいくつもあり。
斜めに傾く天井には、四角い窓がついていた。)

(そこから星空が見え。 そこで眠れば、頭上に満天の星空が見えそうだ。)

「お客様用にしても良いし。 お姉さまのお部屋にも良いかもしれないわ。」

(桜は夏樹に微笑み、再び部屋のドアを閉めた。)

「菖蒲さん、帰ってしまって大丈夫だったかしら?」

「本当に、ここに泊まっても良かったのよ?」

「平気です。」

「用事があって、戻ると言っていたので。」

(自分の方を振り返りながら、廊下を先へ進む桜に続き。 歩きながら。
夏樹は、玄関脇に並ぶ、いくつもの小さな窓を見ていた。)

(四角い小さな窓は、左手。 玄関からすぐ見える。 2階への階段の下と、
さらに、階段の上に。 いくつも連なり。)

(きっと、朝になれば、明るい光が差しこむだろうと思えた。)

トントンッ

キイッ

「さぁ、こちらがダイニングね。」

(桜は、今度は右手側。 2階へ続く階段の向かいにある。 横開きのドアを開けた。)



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