HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter33 『紺色の瞳』 33-8
「あの、僕なら、もう大丈夫ですから。」
「戻ってください。」
(夏樹は、桜に微笑んだ。)
「まぁ、ありがとう。」
「それじゃあ、何かあったら。 いつでも声をかけてね。」
「お荷物がまだ届かないでしょうから。
少しの間、不便かもしれないけれど、
今日は早めにゆっくり休んで。」
「明日から、学校ですものね。」
(桜は玄関ドアから夏樹に振り返り微笑んだ。)
「はい。」
「ゆっくりお休みなさいね。」
「お休みなさい。」
ガチャンッ
(桜は微笑み、玄関を後にした。)
「・・ふぅ。」
(夏樹は、一人残され。
改めて二階の辺りを見渡した。)
「・・何だか。 不思議な気分だな。」
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』