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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter34 『そのままで良い』 34-2
「我々、ただの執事とは、格が違うという訳ですね?」
「FOT No.0-3殿・・。」
(サングラスの奥の瞳が、ニヤリと笑った。)
「ふぅ・・。」
(菖蒲は、気にせず。
執事たちの前を通り過ぎた。)
(正面玄関を抜けると、巨大な吹き抜けの玄関ロビーがある。)
(ロビーの中心は、多数の椅子が円形に並び。
数人の人が、何やら書類を確認し合ったりしていた。)
(通り過ぎる、FOT本部の一般職員などは。 帰り仕度に急いでいる様だった。)
「お帰りなさい! 菖蒲さん。」
(菖蒲が、受付カウンターへ向かうと、
受付嬢の。 カスミとスミレの双子が笑顔で迎えた。)
「ただ今戻りました。」
(菖蒲は、ほっとし、二人に微笑んだ。)
(そろいの桜色のスカーフを首元に飾り、水色のブラウスを身につける様子が、
可愛らしく。 そこだけは、ごく普通のどこかの企業の受付の様な気さえ感じさせた。)
「橘さんは、お戻りですか?」
「はい、少し前に。 聖様のお部屋でお待ちしていると
伝言がありました。」
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