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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter34 『そのままで良い』 34-8
どうぞこちらへ。
聖様よりお預かりしていますのは、こちらでございます。」
(橘は、小さな金色の。 ジュエリーボックスの様な小箱を
白手袋の手に、大切に持っていた。)
「はい。」
(菖蒲は、部屋の中央へ進み出た。)
トッ
(静かに、差し出された橘の手から。
菖蒲は小箱を受け取った。)
「菖蒲さん。
これを夏樹様が受け取るという事は、
それだけ、リスクを負うという事でございます。」
(菖蒲は、小さな金の箱を手に。 橘の話に耳を傾けた。)
「・・はい。」
(菖蒲は、少し自信無げに、視線を落とし返事した。)
(そんな菖蒲に、橘は、言葉を続けた。)
「菖蒲さん。
あくまでも私は、聖様の執事でございます。
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